FXと税金(2)

今日は「FXと税金」についての第2弾となります。

前回の記事では、FXで利益が出た場合でも

所得税の確定申告をしなくても良いケースについて書きました。

 

fxsubaru.hatenablog.jp

 

 

今回は、確定申告をした場合の税率等についてのお話となります。

FXの税金の取り扱いについては税法の改正も過去にありますし

今後も改正される可能性は高いですので

あくまで現行法の取り扱いについての説明となります。

 

FXで得た利益(決済損益+スワップ金利)は

確定申告をして一定の税率で納税することとなります。

税務上、申告分離課税という方式によって

他の所得(給与や年金、事業所得や不動産所得といった総合課税の所得)と分離して

その所得単独での税率を適用して税金を計算する形となるため

申告分離課税と呼ばれています。

(総合課税の所得は各所得を合算して総合課税用の累進税率で税額計算します)

 

FXの税率については

所得税が15%、復興特別所得税が0.315%、住民税が5%の合計20.315%となりますが

この内、確定申告時に納めるのは住民税を除いた15.315%となります。

住民税については後日の通知により納付する形になりますが

サラリーマンの場合で特別徴収制度を利用している場合は

毎月給与天引きされる住民税に上乗せされる形で納付することとなります。

 

住民税の納付方式については確定申告書にチェックマークを入れる箇所がありますので

自分で納税する形(普通徴収)か給与天引き(特別徴収)を選択することが可能です。

他に所得があることを会社に知られたくない場合などは

普通徴収を選んだ方が良いですね。

 

上記の税率は国内のFX業者を使用した場合の取扱いとなりますが

海外のFX業者を使った場合には

申告分離課税の適用はなく、総合課税に分類されることになります。

つまり、給与所得や配当所得、事業所得、不動産所得などといった他の所得と

合算して、以下の累進税率が適用されることとなります。

 

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 ※課税される所得金額とは、各種所得の合計から各種所得控除を差し引いた額です。

 ※課税される所得金額が1,000万円の場合、1000万×33%-1536000=1,764,000円の所得税

 

 

ご覧いただいてわかる通り 

所得が高額なケースでは国内のFX業者の税率(計20.315%)よりも

不利な税率で納税しなければならない場合もあります。

しかも上記税率は所得税だけの税率ですので

この他に復興特別所得税所得税額の2.1%)及び住民税(10%)が発生します。

 

最高税率としては上記表の通り45%の所得税

0.945%の復興特別所得税所得税額の2.1%分)と

10%の住民税の合計55.945%が発生する計算となりますので

高額所得者やFX利益が大きい人にとっては

海外のFX業者よりも国内のFX業者の方が圧倒的に有利になります。

 

一方で所得が少ない場合には海外業者の方が有利になるケースもあります。

上記表で195万円以下の場合は5%+0.105%+10%=15.105%の合計税率となりますし

330万円以下の場合には10%+0.21%+10%=20.21%の合計税率となりますので

ここまでのラインならば、単純に税率面から考えた場合には

海外FX業者の方が有利と言えます。

 

国内のFX業者の場合には

損失を3年間まで繰り越しが可能なことや

他の金融商品(CFDや日経225先物、商品先物など)の損失や利益と相殺できることが

メリットとして挙げられます。

(株は申告分離課税の譲渡所得となり、別な所得区分ですので相殺できません)

ただ、他の金融商品との損失や利益と相殺できるというのは

税法解釈上ある意味当たり前でして

同じ所得区分に分類されるものの中では利益と損失は相殺できるというだけです。

 

ネットで調べると、損益通算できるというように

メリットとして書かれたものが多いですが

そもそも損益通算というのは他の所得区分に分類されるもの同士が

互いのプラスとマイナスの所得を相殺できることを意味していますので

ちょっと論点がズレていると思っています。

 

一部例外はありますが、同じ所得内のプラスマイナスですから

相殺できるのは当たり前なんですよね。

これは損益通算ではなく、所得内通算とか内部通算とか呼ばれる部分ですが

例えば海外FX業者を使った場合には総合課税の雑所得となりますが

(事業所得に該当するケースもありますが、その辺はまた次の機会にでもお話します)

雑所得になるということは

同じ総合課税の雑所得に分類される所得である

年金の収入や小遣い稼ぎでやるアフィリエイト

副業でやっているコンサルタント等の収入、

最近税制が確定したことで話題になったビットコイン等の仮想通貨での利益、

一口馬主保有によって生ずる賞金等、

様々なものが同じ所得区分に属していますが

この中の利益や損失と海外FX業者の利益や損失は相殺することができるということです。

 

これが所得内通算(内部通算)の考え方ですが

損益通算という観点においては

不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の赤字部分が他の所得の黒字と通算できる

という考え方(一部例外あり)になりますので

例えば賃貸物件をお持ちの方で空室状況、減価償却や修繕費等を考慮したら

最終的な不動産所得が赤字になるケースはよくあると思いますが

この場合に、海外のFX業者での黒字があった場合にはその損益を通算して

税額計算ができるというメリットがあります。

 

 

また長くなってしまいましたので

FXが事業所得になるケースや青色申告、必要経費等のお話は

また別な機会にしたいと 思います。

 

 

投資をやっている者としては

税金について、ある程度の知識を持っていないといけないと思います。

知識がなければ本来支払わなくて良い

無駄な税金を支払う結果となるケースも出てきます。

これは複利効果を考えた場合、大きな逸失利益ともなりかねません。

 

もちろん税理士という専門家に依頼するのも良いですが

個人レベルで税理士に依頼する場合は密に打ち合わせもできないでしょうし

依頼主自身もある程度の知識がなければ疑問点をぶつけることもできないでしょう。

また、全ての税理士が投資関係に詳しいかといったらそんなことはありません。

投資商品に対してほとんど知識のない税理士もいますので

この辺は事前に投資関係に強い税理士かどうかをリサーチした方が無難です。

わからない場合には依頼前の面談時に

税理士本人が投資を行っているかを確認するのも良いでしょう。

 

 

 

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